魍魎の匣

#1 天人五衰の事

原作未読。劇場版の方もDVDで見ようと思いつつまだ借りてないと、まあ残念な人間。そういえば天人五衰って三島由紀夫作品を読んだことがあります、ってまあそれだけなんですけど。


人間の醜い欲や業を物の怪などといったものを通して皮肉めいた話を見ているっていうより、今回は宗教の信奉者を見るような直截的な禍々しさを感じました。そして最後の死。肉親の事で自殺を図ったのか?それが一番常識的な考えではありますが、そこに「ニキビが出来たから」、普通に考えてなんてこともないただそれだけのことで、自身の選択にしろ人の手によってにしろ、人の生が終わってしまったのかもしれないという先入観と恐怖が芽生えてしまった。もちろんこの殺害の真相は後日明らかになるんでしょうが、これで話が完結してもおかしくないと思ってしまう。以前観賞していた巷説百物語のように一話完結型になってもそれはそれで…なんないか。